
著:杉野幹人「超・箇条書き」がぜひブログでオススメしたい内容だったのでまとめます!
特にこんな人にはオススメ!
- メールや報告書で「言いたいことが分からない」と言われちゃう人
- SNSやブログなどでよく情報を発信する人
- 説明しようとするとつい長文を書いちゃう人
「超・箇条書き」の内容
「箇条書き」と「超・箇条書き」の違い
箇条書きは情報を短く・魅力的に伝えるツールとして世界中で使われています。
情報過多の時代である今、「箇条書き」こそがこれからの時代の最強のサバイバルスキルです。
しかしそれは箇条書きを上手に扱えた時の話。
多くの人の箇条書きは「ただ情報を羅列しただけ」になっており、「伝えたいことは何か?」が不明瞭となってしまっています。
そこに「構造化」・「物語化」・「メッセージ化」という技術を加え、伝えることに特化させた箇条書きが『超・箇条書き』です。

箇条書きのほとんどは「情報を羅列しただけになっている」という指摘にドキッとしました。
心当たりがありすぎる……。
超・箇条書きの技術1:構造化
構造化で重要なことは「レベル感を整える」ことです。
そのコツとして、次の3つのコツが挙げられます。
- 「自動詞」と「他動詞」を使い分ける
- 「直列と並列」で時間軸を整える
- 「ガバニング」で引き出しを作る
例えば次のような営業会議の報告メールがあったとします。
Bad
著:杉野幹人「超・箇条書き」より
- 営業の人員が足りていない
- 手強い競合商品があるため苦戦している
- コールセンターでの問い合わせ対応のトレーニングが間に合わない
- 営業部で期間限定のスタッフが増える
- それ以外のことは、営業部が経営会議に報告して打ち手を仰ぐ
この情報の羅列である箇条書きに「構造化」によって改善すると次のようになります。
Good
著:杉野幹人「超・箇条書き」より
- 3つの問題点が議論された
- 営業の人員が足りていない
- 手強い競合商品があるため苦戦している
- コールセンターでの問い合わせ対応のトレーニングが間に合わない
- 2つの対応が決まった
- マーケティング部が営業部に期間限定でスタッフを貸し出す
- それ以外のことは、営業部が経営会議に報告して打ち手を仰ぐ

内容が時系列で書かれるようになり、補足もついて一文を取り出して見ても意味が分かるようになりましたね。
ここまでは出来ている人も多いのではないでしょうか?
「超・箇条書き」の考え方が凄いのは、次の「物語化」からです!
超・箇条書きの技術2:物語化
物語化で重要なことは、「相手とそのコンテキスト(背景・事情)をとことんイメージする」ことです。
そのコツとして、次の3つのコツが挙げられます。
- イントロづくり
- MECE崩し
- 固有名詞を使う
例えば次のような次年度の営業目標の報告があったとします。
Bad
著:杉野幹人「超・箇条書き」より
- 4つの改善策をとる
- 大口の顧客には、先輩社員に協力してもらって価格交渉し、販売単価を上げる
- 中堅の顧客には、関連商品も併せて提案し、販売数を伸ばす
- 小口の顧客には、今までどおりにコンタクトをとり、販売を促進する
- 超小口の顧客にも、今までどおりにコンタクトをとり、販売を促進する
- 結果として、目標とする営業成績は売上3億円である
相手と自分との関係性や相手の持っている情報などをイメージし、「物語化」によって改善すると次のようになります。
Good
著:杉野幹人「超・箇条書き」より
- 目標とする営業成績は売上3億円である
- このために、2つの改善策に集中する
- 大口の顧客には、山田さんに協力してもらって価格交渉し、販売単価を上げる
- 中堅の顧客には、「ダイヤモンド・メーカー」も併せて提案し、販売数を伸ばす

MECE(ミーシー)とは「漏れなく、ダブりなく」という意味です。
1週間といえば月曜~日曜までの7要素、四季といえば春夏秋冬の4要素といったように、物事に対するすべての要素を漏らすことなく1度ずつ提示する手法のことです。
これをあえて崩し、重要ではない要素は省くことが物語化のコツである「MECE崩し」です。
今までは「書いてない要素があると読み手は気になるかな?」とつい全部書いてしまっていたので、目から鱗が落ちる提言でした……。
超・箇条書きの技術3:メッセージ化
メッセージ化で重要なことは、「スタンスをとる」ことです。
そのコツとして、次の3つのコツが挙げられます。
- 「隠れ重言」を排除する
- 「否定」で退路を断つ
- 形容詞や副詞は「数字」に変える
例えば次のような営業部新入社員の所信表明があったとします。
Bad
<私の約束:6か条>
著:杉野幹人「超・箇条書き」より
- お客様に喜んでいただける新商品をつくります
- 差別化された新商品をつくります
- 自分の信じる新商品をつくります
- できるかぎり数多くの新商品をつくります
- 一生懸命に効率的に業務を実行します
- すべてのことで自分のベストを尽くします
相手の心を響かせ、相手に動いてもらうために自分のスタンスをとって、「メッセージ化」によって改善すると次のようになります。
Good
<私の2つの約束>
著:杉野幹人「超・箇条書き」より
- 市場の声に耳を傾けず、自分の信じる新商品をつくります
- 3年間で5つ以上の新商品をつくります

例で挙げられている所信表明などそうですが、数が多けりゃいい!ってもんじゃないですよね。
「言うまでもなく当然!(=隠れ重言)」を削除して2つに絞ったことで、強い意思を感じる内容になりました。
しかし「出来る限り数多く」を「3年間で5つ以上」と具体的な表記するのが良いのは分かりますが、勇気が要りますね……。
達成できなかった時に責められるリスクを想像して尻込みしまいます。
だからこそ、具体的な数字を宣言をするスタンスが「一目置かれる結果」につながるのでしょう。
「10倍速く、魅力的に」伝える技術は本当、ただし基礎的な文章力があってこそ
本書には超・箇条書きの使用前と後の例が多く記載されており、一目見て「なるほど!」と思える部分が多くありました。
ただし、第1のコツから「自動詞」と「他動詞」を使い分けるとなっているように、基礎的な文章力は備えている人が対象の内容となっています。
こんな人には難しいかも
- 「てにをは」が正しく使えない
- 「自動詞」「他動詞」「形容詞」「副詞」といった文法が分からない
- 論理的な文章が書けない

「伝える技術」に焦点を当てた内容となっているので、「主語述語を正しく使えるようになりたい」や「どういう語順で一文を構成したらいいか分からない」といった文法を勉強したい人が読むと「期待してた内容と違う!」となってしまうでしょう。
「超・箇条書き」は何にでも応用が利くテクニック!
本書には、超・箇条書きをプレゼン資料で活用する方法やベタ書きの文章で応用する方法も書かれています。
ビジネスのみならず、SNSで短い文章を発信する時やブログなどで長文を書く時など、超・箇条書きの考え方は文章を書くときには何にでも応用が利く考え方だと思いました。

Twitterの140文字はまだ多い方で、LINEなんかはテンポ感を大事にして20文字くらいでポンポンやり取りしますし、YouTubeのサムネイルやスーパーのPOPとか作ると50文字以下とかで表現しないといけないですよね。
超・箇条書きは「短く・魅力的に相手に伝える技術」なので、箇条書きに関係なく紹介されているコツを意識するだけで文章の質が1つ上がります!
【まとめ】「超・箇条書き」を使いこなして伝わる文章を書こう!
超・箇条書きのキモである「構造化」・「物語化」・「メッセージ化」と、それを使用する前と後の箇条書きの違いを紹介しました!
本書にはここでは省いた各コツの細かい使い方や超・箇条書きのご法度など、紹介していないことが数多く書かれています。
「言いたいことが分からない」と言われちゃう人、SNSやブログなどでよく情報を発信する人はぜひ読んでみてください!

超・箇条書きのコツを意識して、私も「伝わる文章」を心がけて情報発信を行っていきます♪
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