以前から電子書籍リーダーが気になっていましたが、「読書専用のタブレット端末(しかも白黒表示が基本)って必要か…?」となかなか購入に踏み切れませんでした。
しかも白黒表示が基本で、カラー対応端末だと+3万、4万かかる……
今回は購入の前段階として、カラー表示対応の『BOOX Tab Ultra C Pro』をレンティオでレンタルして2週間使用したので、使用感をレビューします。(どうせレンタルするなら上位機種を試したかった)
レンタル前に口コミや評判を参考にしましたが、見かけるレビューは「今までの電子書籍リーダーとの比較」で高評価ばかり……
この記事では、初めて電子書籍を使う人として「タブレット端末の使用感と比較した場合の評価」としてレビューしています。
比較のタブレット端末は、AmazonのFire HD 8を想定しています
画面サイズが異なり比較対象としては適当ではないため、参考意見と考えてください
電子書籍リーダーが気になっている方、『BOOX Tab Ultra C Pro』が気になっている方の参考になれば幸いです。
『BOOX Tab Ultra C Pro』の特徴:Android12搭載でモバイルPCのように使える!
『BOOX Tab Ultra C Pro』は、E-InkディスプレイにAndroid12を搭載した電子書籍リーダーです。
別売のトラックパッド付マグネティックキーボードケースを使用することで、モバイルPCのように使用することもでき、ビジネスシーンにも使える1台です。
スペック表
寸法 | 225*184.5*6.6mm |
重量 | 450g |
CPU | クアルコム8コア(2.8Ghz) |
RAM | 6GB (LPDDR4X) |
ROM | 128GB (UPS3.1) |
ディスプレイ | 10.3インチカレイド3(4 |
解像度 | モノクロ: 2480 x 1860 (300 ppi) カラー: 1240 x 930 (150 ppi) |
タッチ | 静電容量方式タッチ+4096段階筆圧検知ワコムペン |
スタイラス | BOOX Pen2 Pro |
フロントライト | CTM付きフロントライト(暖色及び寒色) |
WiFi | 802.11b/g/n/ac |
Bluetooth | BT 5.0 |
バッテリー | 4600mAh |
ボタン | 電源(指紋認証付電源ボタン) |
スロット | USB-C (OTGサポート) |
スピーカー | デュアルステレオスピーカー |
マイク | あり |
Gセンサー | あり |
MicroSDXC カードスロット | あり(2TBまで) |
カメラ | 16MB with LEDフラッシュ付 |
『BOOX Tab Ultra C Pro』を使って気になった点
重すぎて長時間持っての読書はつらい
『BOOX Tab Ultra X Pro』の重量は、付属の標準ケースを装着して計測すると約700gありました。
私がいつも使っているタブレット端末の『Amazon Fire HD 8』は、標準ケース装着で計測すると約530g。
Fire HD 8でも少し重いと感じていましたが、『BOOX Tab Ultra X Pro』の重量は170g増しです。
我が家にあるマンガやビジネス書(ソフトカバー)の重量を測ると150g~350g程度だったので、本の2倍~4.5倍あります。
重量に本体サイズも相まって、ゴロ寝読みには全く向きません。
片手・両手持ちなら普通に使えますが、1時間も持ち続けていると少し腕がダルくなりました。
Fire HD 8で感じたことはないので、わずか170gの差が恐ろしい
最終的に落ち着いたスタイルは、付属カバーで立てて使う置き読み。
お行儀は大変悪いが、「ご飯のときも黙々と読む」新しいスタイルが生まれました。
汁が跳ねて画面を汚すので、汁物のときはやりません
カラー表示は色が淡く、元の色が分からなくなる
肝心のカラー表示ですが、タブレット端末の表示と比べると非常に淡い色になっています。
初めは「失敗したかな」と思いましたが、マンガ(白黒)や小説やビジネス書を読む分には、そこまで気になりませんでした。
読書ではなくWebコミックのサイトを見ていて思いましたが、色味具合は「無いよりマシ」程度で、「無いなら無いで構わない」というのが正直な感想です。
特に元の色が薄い部分は「無色」にしか見えず、実際の表示とは印象が大きく異なることもあります。
雑誌やカラーページの多い本を読む場合は、印象が変わるので気になる点だと感じました。
設定で色味を細かく調整できますが、元の色が分からない場合は調整の基準がなくなり、調整が難しい(実質できない)ことも常用には厳しいと感じた部分です。
本は大部分が白黒であることを改めて実感しました
(おまけ)鬼滅の刃 最終巻の表紙はどんな色?
鬼滅の刃 最終巻の表紙を設定で色味を変えて撮影してみました。
実際の色味に一番近いのは以下3つのどれでしょう?
全て同じように見えますが、「ロゴの中の模様」や「炭治郎の服の影」に注目すると、設定で見え方が違うことがよく分かります
正解は↓
残像残りが気になったが、すぐに慣れた
電子書籍リーダーを調べると、すぐ問題点として挙げられるのが「残像」問題。
ページを切り替えても前の表示が薄く残り続けて、読み辛くなる問題のことです。
タブレット端末(液晶画面)にはない、電子ペーパー画面特有の問題ですね
初期セットアップ中の残像
こちらも初めこそ「失敗したかな」と思うほど気になりましたが、実際に読書に使い始めると全く気になりません。
残像の影響を確認するために1時間後にアラームをセットして本を読み始めましたが、残像のことを忘れて普通に1時間読んでました
右下部分の拡大、「よく見ないと分からない」レベルには残像が消えている
マンガを読んでいるとマレに気になることもありましたが、すぐに呼び出せる「リフレッシュ」機能で残像は消せるので、使っていて問題と思ったことはありません。
残像問題は以前から知っていましたが、今の電子書籍リーダーは「気にならない」レベルに進化している。
数年前のリーダーを使ったことがある人ならば、感動するレベルなのでは?
スマホやタブレットと比べると動きが遅いが、読書には影響なし
『BOOX Tab Ultra C Pro』は、画面更新に0.5秒前後の時間がかかるため、スマホやタブレットと比較すると動きが遅く感じます。
ただ読書に使う分には、1ページ0.5秒で読むことは基本ないので、全く気になりません。
文章の区切りの関係で「数文字のページ」→「章タイトルだけのページ」など1秒未満で読めるページが続くこともありますが、登場頻度が低いので気になりませんでした
しかし『BOOX Tab Ultra C Pro』は「モバイルPCとしても使える」がキャッチコピーにもなっています。
パソコンの操作感で考えると、1タップに0.5秒前後の待ち時間があると、ややもたつきを感じるレベルです。
「パソコン用途として使えるか?」と問われると、この遅さでは「使えなくはないが、使いたくない」が正直なところです。
「動作速度」・「用途の幅」・「値段」を考えると、「適当なAndroidタブレット買った方がいいのでは?」と思わざる得ません……。
「書き心地の良さ」と「目への負担の少なさ」は優位なのですが……
『BOOX Tab Ultra C Pro』を使って良かった点
GooglePlay対応でスマホアプリが使える
初めての電子書籍リーダーで、Perfect Viwerなど使い慣れたアプリがそのまま使えることはメリットでした。
GooglePlayは初めからインストールされているので、簡単にスマホと同じような環境を作ることができます。
電子書籍ストアの専用アプリやWebコミックアプリ、青空文庫リーダーなどはもちろん、Webブラウザや音楽再生アプリなども使えます
ただ動作が遅くアレコレ使うことを諦めたので、ほとんどが自炊書籍の私には、環境作成後は大したメリットになりませんでした。
目に優しくて、長時間使用した後も目が疲れない
2時間通してマンガを読みましたが、いつもの『Fire HD 8』だと読後に3秒ほど目をギュッと閉じたくなる疲れを感じるのですが、『BOOX Tab Ultra C Pro』の後はそういった疲れを感じませんでした。
これは『BOOX Tab Ultra C Pro』というより電子ペーパーの効果かもしれませんが、やはり目が疲れないというのはいいものですね。
ディスプレイがいつもより大きい(8インチ→10.2インチ)というのも関係あるかもしれません
書き心地は滑らかで細かい文字も書ける
付属のスタイラスペンを使って文字を書いたところ、Fire HD 8よりはボールペンでノートに文字を書くときと近い感覚で書けました。
画面に手が付いた状態でも問題なく書ける点は、Fire HD 8ではできない優れた機能でした。(「パームリジェクション機能」というらしいです)
ペン尻でこすると文字を消すこともでき、端末付属ペンの利便性を実感しました。
また、初期インストールされているノートアプリには、書いた文字を認識する機能があり、雑に書いた文字でもかなり正確に認識してくれて面白かったです。
結論:「できることに制限がかかる」が魅力に感じるなら選択肢にあり
以上、『BOOX Tab Ultra C Pro』の使用感をレビューしました。
『BOOX Tab Ultra C Pro』を使ってみて、普段から読む本が雑誌やフルカラーのマンガでなければ、「電子書籍リーダーにカラー表示は無くてもいい」と感じました。
本の中でカラーページが占める割合はわずかだと、気付かされました。
仮にカラー表示が必要だとしても、カラー対応目的で『BOOX Tab Ultra C Pro』を選択するのは、宝の持ち腐れだと思います。
カラー表示が「あって良かった:いらなかった」で評価すると「2:8」って感じです
一方、書き心地は素晴らしく、デジタル書類への書き込みやメモ帳の代わりに使うのであれば、検討の余地ありです。
しかし『BOOX Tab Ultra C Pro』の値段(約11万円)を考えると、iPad+ペン(約7万円~)を買った方がよい気がします。
では結局iPadではなく『BOOX Tab Ultra C Pro』を選んだ方がいい人はどんな人かと言うと、「読書と手書き入力がしたいけど、いざという時を考えていろいろできた方がいい」という保険をかけたい人です。
別に「保険はいらないよ」って人は、定番の電子書籍リーダーか、適当なタブレット端末を選んだ方が快適な読書ができると思います。
定番の電子書籍リーダー(白黒・書き込み不可)
- よく使うストアがKindle(Amazon)なら→ 『Kindle Paperwhite』
- よく使うストアがKobo(楽天)なら→ 『Kobo Clara 2E』
- Playブックス や その他のストアを使うなら→ 『Boox Page』(Android端末)
レンタルのすすめ:百聞は一見に如かず
もし購入にふんぎりが付かないなら、私と同じようにレンタルで試してみることをおすすめします。
実機を試せば、疑問や不安に思っていることが購入して後悔する前に解消できます。
正直、今回の『BOOX Tab Ultra C Pro』のレンタル料金は高かったですが、それでも新品の10分の1未満の料金です。
有名機種上位グレードでこの程度なので、「よほどの技術進歩がない限り、電子書籍リーダーにカラー表示は不要」と自分の中で確信をもてたことはよかったです。
ここまで目を通していただいた方には申し訳ないですが、やはり百聞は一見に如かずだと思いました。
以下に今回私が使ったレンティオのボタンリンクを貼っておきます。
レンティオのご利用経験がない方であれば、このページ内に貼っているリンクからレンティオへ移動していただければ、500円の割引が受けられます。(私にもレンティオで使える500Ptが入ってWin-Win)
もしレンタルをお試しになる場合は、ぜひご活用いただければと思います。
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