VRゴーグルは、価格帯で大きく次の3つに分けられます。
- 低価格帯(~1万円) ⇒ スマホ型 ⇒ とりあえず試してみたい方におすすめ
- 中価格帯(5万円前後) ⇒ スタンドアロン型 ⇒ VRゲーム入門におすすめ
- 高価格帯(10万円~) ⇒ 接続型 ⇒ VRゲームやメタバースにおすすめ
今回は、「VRゴーグルの3種類の特徴」と「各タイプの選定ポイント」について、解説します!
なおゲーム・動画・メタバースといった、ユーザーのエンタメ体験視点で解説しますので、開発・ビジネス目的の方にはあまり参考にならないかもしれません。
スマホVR → PSVR → MetaQuestとVRを渡り歩いて来た私が、種類別におすすめのVRゴーグルを紹介します!
現在の主流はスタンドアロン型のVRゴーグルです。
VRでできることを一通り体験するには、Meta Quest 3 がおすすめです!
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種類別VRゴーグルの選別ポイントとおすすめ機種
VRゴーグルは、大きく以下の3種類に分けられます。
スマホ型 | スタンドアロン型 | 接続型 | |
---|---|---|---|
DoF | 3DoF | ほぼ6DoF | 6DoF |
値段 | ~1万円 | 3万円~7万円 | 10万円~ |
映像 | 普通 | 良い | 最高 |
他の必須機器 | スマホ | (なし) | PS4やPC |
ゲーム | △ | 〇 | ◎ |
動画 | △ | 〇 | ○ |
メタバース | × | 〇 | ◎ |
最近は少ないですが、スタンドアロン型・接続型で『3DoF』のVRゴーグルもあります。
購入の際には、よくご確認ください。
スマホ型・スタンドアロン型・接続型、それぞれの購入ポイントとおすすめの商品をご紹介します!
スマホ型の選び方
スマホ型の選定ポイントは次の2つです。
- 対応しているスマホサイズは?
- 付属品は何があるか?
スマホ型VRゴーグルでは、スマホがゴーグル内に入ってしまうため、イヤホンやヘッドホンを使用するのが一般的です。
そのため、イヤホンやヘッドホンと一体型となっている商品が多くあります。
有線イヤホンを使用したい場合、「オーディオ線を通すことが出来るか?」は選定の大きなポイントとなります。
お持ちのBluetoothイヤホン・ヘッドホンを使用する場合は、気にする必要はありません!
またスマホ型VRゴーグルでは、操作は外部の操作デバイス(Bluetoothコントローラやマウス)か、VRゴーグルのボタン(ゴーグルの上面や底面に操作ボタンがある)で行います。
付属品としてBluetoothコントローラが付いていることが多いですが、スマホと接続できるBluetoothマウスやコントローラをお持ちであれば、付属品が無くても全く問題ありません。
スマホ型VRの付属品コントローラは、言ってしまえば単なる汎用マウスで、使い勝手は微妙なことが多いです……
なおスマホにカバーを付けている場合、対応サイズに余裕を見ておく必要があります。
スマホにアクセサリなどを付けている場合は、VRゴーグルに入れるためにアクセサリを外す必要があります。
これが面倒だと思う人は、使い捨てとして安価なスマホを購入するか、スタンドアロン型・接続型のVRゴーグルを購入した方がよいでしょう。
スマホVRゴーグルのおすすめ商品2つをご紹介します。
4.8~7.0インチ対応 / ヘッドホン一体型 / 操作リモコン外付け
4.7~6.1インチ対応 / ヘッドホン一体型 / 操作リモコン内蔵型
スタンドアロン型のオススメ商品と選び方
スタンドアロン型の選定ポイントは次の3つです。
- 対応しているストアにどんなコンテンツがあるか?
- 装着感はどうか? またヘッドストラップは交換できるか?
- VRコンテンツだけを体験したいか、MRも体験したいか?
スタンドアロン型のVRゴーグルはいくつか出ていますが、MetaのQuestシリーズ(メタクエスト2・3)とPICOの『Pico4』の2強です。
ほかメーカーからもスタンドアロン型VRゴーグルが発売されていますが、VRへの力の入れ具合を考えるとこの2社以外は避けた方がよいでしょう。
メタクエスト2・3とPico4の発売年および価格は次の通りです。
VRゴーグル | 発売年月 | 価格(128GB) |
---|---|---|
Quest2 | 2020年9月 | 31,900円 |
Pico4 | 2022年10月 | 49,000円 |
Quest3 | 2023年10月 | 74,800円 |
性能としてはQuest2とPico4と近い性能をしており、Quest3はVRだけでなくMRにも力を入れた1つ上のグレードの性能をしています。
2024年7月時点、一番もおすすめのVRゴーグルはQuest3です。
しかし初めてで7万円を出すのが不安な方は、Quest2+交換ヘッドストラップの組み合わせもおすすめです。
Questシリーズのコンテンツは互換性があり、Quest2で購入したゲームはQuest3でも遊べます
これら3機種については、別の記事でレビューをしていますので、そちらを参考いただければと思います。
世界一売れたVRゴーグル入門の決定版!ただし販売終了により値段上昇傾向
映像が美しくなって見えやすくもなって、使い勝手も上がった一番のオススメ
接続型のオススメ商品と選び方
接続型の選定ポイントは次の2つです。
- VRを接続する母艦(PS4・PS5やパソコン)を所有しているか?
- どこまでハイクオリティを追求するか
すでに生産終了となっていますが、PS4を持っているならばPSVRはオススメの選択肢です。
PSVRは、PS4とともに使うことを前提としている為、VRゴーグル内の映像がモニタに出力されます。
PSVR用無料アプリの『THE PLAYROOM VR』では、「VRプレイヤー」と「TVプレイヤー」で一緒に遊べるミニゲームが存在するため、みんなでワイワイしながらVRを楽しむことが出来ます。
PSVR2については、あまりオススメしていません。
PSVR2はPS5でしか使えませんし、販売しているソフトもスタンドアロン型で遊べるゲームと多くが共通しています。
PSVR2専売ソフト(『バイオハザード ヴィレッジ』『グランツーリスモ』など)がプレイしたい人以外は、MetaQuest 3を購入することをオススメします。
なお、VR初心者が「パソコンに接続するVRゴーグル」をいきなり購入することはオススメしません。
スタンドアロン型をパソコンに接続して使用し、それでは満足できない理由が出来たとき、初めて接続型のVRゴーグルを検討するといいでしょう。
PS4があるならPSVRは今でもオススメ!
VRゴーグルの『3DoF』と『6DoF』について
1万円以下で購入できるスマホ型と、数万円もするスタンドアロン型・接続型の最大の違いは、空間演出の有無です。
スマホ型は『3DoF』といって、「頭の動き」のみ検知することができます。
スタンドアロン型・接続型は『6DoF』が主流であり、こちらは「頭の動き」+「体の動き(現在位置)」を検知することができます。
【3DoF(空間演出なし)】
【6DoF(空間演出あり)】
『3DoF』では、目の前に映し出されたものに近付くことができません。
体の動きを検知することができないので、近付こうとすると目の前のものも一緒に移動してしまいます。
一方『6DoF』であれば、映し出されたものに近付くことができます。
VRの魅力である「没入感」を体験するのであれば、『6DoF』は必ずほしい機能です。
スマホ型・スタンドアロン型・接続型の特徴
スマホ型・スタンドアロン型・接続型の違いについて、もう少し詳しく確認しましょう。
スマホ型:手軽にVR動画を楽しむならこれ!
スマホ型VRゴーグルの特徴は、以下の通りです。
スマホ型の良いところ
- 数百円 ~ 数千円で買える
- スマホをゴーグルに入れるだけですぐに体験できる
- 電源やほかの機器に接続するコードが無く、さらに軽い
スマホ型の悪いところ
- 本格的なVRゲームやメタバースは体験できない
- スマホの買い替えでVRゴーグルが使えなくなることがある
- スマホをゴーグルに入れるため、操作はBluetooth接続のマウスやコントローラなどが無いと面倒
スマホ型の最大の特徴は「手軽さ」です。
スマホ型であれば数百円 ~ 数千円程度で購入でき、VRゴーグルの重量も軽く、接続コードもないため動きが制限されることもありません。
ただし手軽さと引き換えに、体験できるVRコンテンツおよび品質は最低です。
体験できるVRコンテンツは、VR動画が中心となります。
VRゲームもなくはないですが、数は少なく、数時間で終了するものや一部モードがVRに対応しているだけのものがほとんどです。
なお「スマホ画面を拡大して見る」という仕組み上、指紋などの汚れや液晶のドットが目立って見えます。
またスマホ本体のリフレッシュレートおよびスマホ用VRコンテンツの対応fpsが低い(30fps~60fps)ことが多く、「VR酔い」非常に起きやすいです。
本格的なVRゴーグルおよびVRコンテンツは、72fps~120fpsに対応したものが多い。
【参考リンク】「VR酔い」は、リフレッシュレートが120Hz(fps)を下回ると発生しやすい?「Pimax 5K Super」を使った実験の結果が公開(MoguLive)
以上のことから、スマホVRは「ガッカリVR」となることが多いため、初めてのVR体験には全くオススメしません。
VRの良さや悪さも理解した人が、「気軽にVR映画を観られる環境を作りたい」といった特殊な事情でもない限り、辞めといた方が無難です。
私もスマホVRは酔いが酷くて、2,3回で使わなくなりました……
スタンドアロン型:VRでできることが一通りできる!
スタンドアロン型VRゴーグルの特徴は以下の通りです。
スタンドアロン型の良いところ
- イメージは「360度スクリーン&空間演出」
- 本格的なVR体験がVRゴーグル1つで出来る
- コードが無いので、自由に動き回ることが出来る
- PCに接続することで「接続型」としても使える
スタンドアロン型の悪いところ
- VRゴーグルが重い
- 稼働時間が短い(3時間前後が多い)
- 接続型ほどではないにしろ、値段が高い(ゲーム機と同じ感覚)
スタンドアロン型の最大の特徴は「VRゴーグルを被るだけで、すぐに本格的なVRが楽しめること」です。
スタンドアロン型VRゴーグルには、VR動画・VRゲーム・VRメタバース全てプレイすることができる機種が出ています。
ただしスタンドアロンで接続型と同等のゲームを動作させる関係上、視界の外側の画質を落としたり、演出を簡易的なものになっていたりと、性能を落としているゲームが多くあります。
そのため、体験の質はどうしても接続型に劣ります。
その分、接続型と比べると初期費用は接続型よりも抑えることができます。
なおスタンドアロン型の中には、パソコンへ接続すると「接続型」として使える種類もあります。
パソコンへの接続は無線でも可能ですので、「無線で接続型と同じ高品質なVR体験ができる」というのも、スタンドアロン型の魅力といえるでしょう。
現在の主流は「スタンドアロン型」!
接続型:高画質 & 豊富なオプション!
接続型VRゴーグルの特徴は以下の通りです。
接続型の良いところ
- イメージは「360度スクリーン&空間演出(高品質)」
- 最高品質のVR体験
- 対応しているコンテンツ数が圧倒的に多い
接続型の悪いところ
- コードが邪魔になる
- 機器をそろえるのにお金がメチャクチャかかる
接続型の最大の特徴は「高品質なVR体験」です。
パソコンでもPSVRでも、高解像度によるハイクオリティなVR体験が可能です。
欠点は「初期費用」と「接続コードの存在」くらいで、接続型のVRゴーグルを使ったVRは、ほかのVRゴーグルとは比べ物にならないほど高品質で快適です。
またパソコンであれば、フルトラッキングを代表に、さまざま周辺機器も使用をすることが出来ます。
体験できるコンテンツの幅も広く、エロやグロ、Modもパソコンの性能次第で何でもありです。
導入コストが高くなかなか手が出るものではありませんが、それだけの価値は間違いなくあります。
パソコンならばゲーム以外にもいろいろ使えますので、機会があればぜひゲーミングPCでVRを体験してみてください!
最高のVR体験をするなら「接続型」!
VRは「見る」のと「体験する」のでは全然違う
私のVR初体験は、友人の家でやらせてもらったPSVRの『傷物語VR』でした。
友人が先にプレイしていたので「何が起こるのか」はモニタで見て事前に知っていました。
それでもVRゴーグルを被って体験した『傷物語VR』は、思わず後ろを振り返るほど感動しました!
私もそうでしたが、VRは調べても動画を見ても、体験してみないとその凄さは分かりません。
どうしてもVRゴーグルの購入に踏み出せないようであれば、レンタルで1度VRを体験してみることをオススメします!
そして初めてのVRには、VR操作のチュートリアルがあるQuestシリーズをおすすめしています!
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この機会にぜひ VRの世界 に飛び込んできてください!
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自分だけに話しかけてくれる吐息に耳がゾクゾクします。