メタクエスト2でプレイできる都市開発シミュレーションゲーム『Cities: VR』と『Little Cities』。
どちらも購入してプレイしましたが、この2つのプレイ感は全く異なりました。
「どちらを買うべきか?」については、都市開発シミュレーションに求めるもので決めるとよいでしょう。
- 『Cities: VR』がおすすめな方 ⇒ 都市開発の責任者として、住民と向き合いながらやりがいのある開発をしたい方
- 『Little Cities』がおすすめな方 ⇒ 「自分だけの街並み」を自由に作りたい方、ゲームで細かいことを気にしたくない方
今回は『Cities VR』と『Little Cities』の違いについてレビューします!
『Cities: VR』と『Little Cities』の違い
【基本情報】 | Cities: VR | Little Cities |
---|---|---|
値段 | 2,990円 | 2,208円 |
評価(Questストア) | 4 | 4.5 |
サポート機種 | Quest 2、Meta Quest Pro | Quest、Quest 2、Meta Quest Pro |
対応言語 | 日本語、英語など | 日本語、英語など |
容量 | 2.90GB | 698.9MB |
プレイ感 | 運営メインのリアル志向 複雑な管理を乗り越える楽しさ | おもちゃの街を組み立てる感じ 自由に好き放題に街を作る楽しさ |
どちらのゲームも都市開発シミュレーションゲームですが、『Cities: VR』は都市の運営をメインに行うプレイスタイルに対し、『Little Cities』は街の作成をメインに行うプレイスタイルと、ゲーム感は全く異なります。
『Cities: VR』トレイラー
『Little Cities』トレイラー
どちらのゲームも都市開発シミュレーションゲームであり、道路を敷設し、道路周辺に住居区画・商業区画・産業区画を割り当てることで都市を発展させていきます。
都市の発展には電気と水道が不可欠!……までは同じなのですが、そこから先の細かさが異なります。
『Cities: VR』と『Little Cities』の違いを項目ごとに解説していきます。
電気と水道の扱い
『Cities: VR』では「道路」+「送電線」+「水道管」で1セット!
『Cities: VR』では発電施設を建築したあと、その電気を街に届ける送電線を作成する必要があります。
水道の場合も同じく、取水施設を建築したあと、水道管を街の中に張り巡らし、さらに下水処理施設を建てて水道管を接続する必要があります。
生活には電気と水道は必ず必要となるため、新しい区画を作成する場合は「道路」・「電気」・「水道」の3セットを敷設する費用を考えておかなければなりません。
『Little Cities』は発電施設・取水施設さえあれば、資源は島全体で共有!
『Little Cities』でも発電施設・取水施設は必要になりますが、送電・送水の必要はありません。
施設があれば発電した電力・取水した水量は自動的に島全体に共有されます。
初めに発電施設・取水施設を1つずつ作成しておけば、街が大きくなるまで電気・水道で悩むことは基本的にありません。
都市発展の指標の細かさ
『Cities: VR』では数多くの指標がある
『Cities: VR』では住宅・商業・産業区画の需要度の他に、住民の幸福度や教育課程の修了割合など16種類もの指標があります。
指標を参考にしながら住民の要望に応えていくのですが、全ての要望に応えるにはお金が足りません。
そこで要望に優先順位を付けて対応することになります。
また「税金」や「公共サービスの予算」、「借入」といった都市経済を左右する項目もあり、お金の悩みとも常に戦い続けることになります。
どこかの要望を解決してはお金が溜まるのを待ち、お金が溜まるころにはまた別の要望が発生しており……ということを繰り返しながら都市を発展させるゲームです。
お金に苦労するのは、私の都市経営が下手なせいかもしれません。
要望をかなえつつ黒字を出し、住民に喜ばれる施設を建てたられた時はやりがいを感じます!
『Little Cities』の住民は静か、自由に街を発展させよう!
『Little Cities』にも住宅・商業・産業区画の需要度と、幸福度のパラメーターがあります。
しかし幸福度の内実を示す細かな指標は無く、電気と水道が行き届いていれば不満があがることはほとんどありません。
本当は住民から要望の声が出る要素がもう少しありますが、資金がすぐに溜まるので施設を追加して簡単に解決できます。
あえて赤字を目指すようなプレイでもしなければ、『Little Cities』は資金不足になる方が難しいゲームでしょう。
お金に困ることが無いので、「あそこは住宅・こっちに産業、道路を伸ばしてこっちに商業を、電力が足りなくなるから新しく風力発電作って…」とニヤニヤしながら延々とやり続けてしまいます
作ることのできる街並み
『Cities: VR』は道路の配置が自由自在、作る人によって街の見た目も変わる
『Cities: VR』では道路1つ取り上げても、直線道路・曲線道路・車線数・一方通行の有無・舗装道路か砂利道かなどなど、非常に多くの選択肢があります。
建物は道路沿いに建てられるため、直線道路か曲線道路かの違い1つで区画の広さも変わります。
都市を建築する地形も「新しいゲーム」を始めるたびにランダムで作成されますので、プレイの度に違った街並みができるでしょう。
なお『Citeis: VR』ではカメラを住民の目線の高さまで下げることができます。
カメラを下げて住民目線の高さで自分の街を回ると、新しい自分の故郷のような感覚になります。
『Little Cities』はマス目に沿って街を作る、悩むことがない分、同じような街並みになりがち
『Little Cities』には、道路の種類は1種類しかありません。
建物は道路に沿ってマス目上に作成することができます。
住宅・商業・産業区画の建物は、通常2マス使用、警察署や消防署は種類によって固定のマス数の土地が必要となります。
『Little Cities』では5種類の小さな島に街を作成しますが、それぞれの島の地形は固定となっています。
島の地形を最大限に活かそうと思うと、どうしても発電施設・取水施設の位置や道路の配置は決まってくるため、やり直しても同じような街並みを作ってしまいがちになります。
ただアップデートで「サンドボックスモード」が追加され、地形を自由に作成できるようにもなりました。
こちらであれば、いつもと変わった街並みを作ることもできるでしょう。
地形のランダム作成機能もあるので、地形作りが面倒な人も安心です
なお残念なことに、『Citeis: VR』のようにカメラを住民目線まで下げることはできません。
「グラフィックがローポリ」「住民がほぼ何も言ってこない」ことも相まって、どうしても【おもちゃの街を作っている】という感じが強いのは、少し残念です。
【注意】『Cities: VR』はゲーム内チュートリアルが圧倒的に不足している
『Cities: VR』・『Little Cities』どちらもゲーム内にチュートリアルが存在していますが、教えてくれるのは共通で以下の基礎的な3点くらいです。
- 基本的な操作方法
- 発電施設・取水施設の建て方
- 住宅・商業・産業区画の指定方法
「住宅・商業・産業区画をどれくらいの割合で用意すればいいか」や「住宅・商業・産業いずれの需要も無い状況で次どうしたらいいか」など、都市の運営に関するチュートリアルはどちらのゲームにもありません。
プレイをする中で自然と把握しましたが、基本的には住宅が優先です。
いずれの需要が無いときは住宅を増やし、商業・産業の需要を発生させましょう。
『Little Cities』はゲーム内でできることも少なく、黒字になりやすいため、基礎的な3点のチュートリアルでも困ることはほとんどありませんでした。
ただ『Citeis: VR』だとできることが多いため、ゲーム内の説明だけではほとんどのシステムが置いてけぼりとなり、油断するとすぐ赤字になってしまいます。
- 警察署や消防署、小学校、医療センターの優先度
- 住民から要望があればアイコンとして表示されるが、何のアイコンか分からない
- 何の説明もない「税金」「都市の予算」システム(3度目の都市運営で初めて自由に決められることに気付いた)
などなど、都市開発シミュレーション未経験者には全く分からないことばかりでした。
前作『Citeis: skylines』経験者や、攻略サイトを見ることに抵抗がない人であれば『Cities: VR』を楽しめるかと思います。
「ゲームはゲーム内で完結したい派」の都市開発シミュレーションゲーム初心者には、『Citeis: VR』はおすすめしません。
前作『Citeis: skylines』と同程度を期待してはいけない
『Citeis: VR』は『Citeis: skylines』と比べると以下の課題があります。
- 都市を作成できるエリアが狭い(ゲーム開始時のエリアのみ)
- グラフィックがしょぼい(メタクエストのゲームの中でも少し荒いかも)
- Modはない(将来的にできるようになるかもしれませんが…)
初心者には難しすぎるが、『Citeis: skyline』をやり込んだ人にはもの足りない。
『Cities: VR』は単体の作品として見るとやりがいがあって面白いゲームなのですが、前作の評価が高かったために評価が低くなりやすいようです。
『Cities: VR』と『Little Cities』おすすめはどっち?
どちらも「都市開発シミュレーションゲーム」ですが、説明してきた通りプレイ感は全く異なります。
『Cities: VR』はゲーム内の説明が不足していることを考えると、万人におすすめできるのは『Little Cities』の方です。
ただ『Cities: VR』も面白いゲームであることには間違いないので、都市開発シミュレーションゲームに「どんな楽しさを求めているか」で選択するとよいでしょう。
- 『Cities: VR』がおすすめな方 ⇒ 都市開発の責任者として、住民と向き合いながらやりがいのある開発をしたい方
- 『Little Cities』がおすすめな方 ⇒ 「自分だけの街並み」を自由に作りたい方、ゲームで細かいことを気にしたくない方
もし『Cities: VR』でどうしても赤字で運営がうまくいかないならば、前作『Citeis: Skyline』の攻略情報を参考にするといいでしょう。
『Cities: VR』の地形はランダムで作成され、地形に応じて臨機応変に街づくりを行う必要があるため、「攻略を見たら街づくりの面白さがなくなる」ということはありません。
違いを把握して、好みの都市開発を楽しもう!
『Cities: VR』と『Little Cities』の違いについてレビューしました。
個人的には『Citeis: VR』の「住民の要望に応えつつ、黒字の都市運営」ができたときの達成感が大好きです。
ただ財政状況・インフラ整備・住民の幸福度など考えることが多く、プレイしていてめちゃくちゃ疲れます。
反面『Little Cities』は都市運営は常に安定、ゲーム的に障害となるものもあまり無く、「何時間もゲームの街を作ってなにやってんだろ」と素に返ってしまうことがあります。
それでもついつい長時間プレイしてしまう魅力が『Little Cities』にはあります。
同ジャンルなだけでプレイスタイルは全く異なる2作なので、気になるならばどっちも買っちゃえばいいと思いいと思います!
どっちのゲームも「自分で発展させた街」をニヤニヤ眺めちゃう楽しさは同じです!
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