
この記事は、Pimax様より製品をご提供いただいた上で作成しています。
Pimax Crystal LightはCrystalシリーズの普及機で、広い視野角と高画質を特徴に持ちながら"比較的"安いことが特徴のVRゴーグルです。
普段使っているメタクエスト3と比べてみましたが、Crystal Lightは『映像特化』が過ぎて、「映像重視」の人以外にはオススメできません。
この記事では、知っておきたい【Crystal Lightとメタクエスト3の違い】と【Crystal Lightを使った感想】をまとめます。
この記事の結論
- Quest2をPCVRメインで使っているなら、乗り換えはあり
- Quest3Sを使っているなら、パススルーをどれだけ重視するか次第
- Quest3を使っているなら、「VRは映像以外どうでもいい!」って人にだけオススメ
- スタンドアロン型とCrystal Lightの2台併用や、Lighthouse環境のフルトラ構築にもオススメ
- Pimaxには「14日間の返品サービス」があるから、気になるならとにかく試してみよう
ちょっと内容が違う動画レビューもあります
(「セットアップの方法」と「価格解説」は動画のみ)
Pimax Crystal Lightとメタクエスト3の違い
Crystal Lightとメタクエスト3の違いはいろいろありますが、購入前に絶対知っておきたい事に絞って説明します。
記事内に登場するゲーム映像について、パソコンに表示されたゲームウィンドウを録画したものと、Crystal Lightの映像をレンズ越しに直接撮影したものとが混在しています。
レンズ直撮りしたものには画像の周囲に注釈を付けているので、注釈のないものは「ゲームウィンドウを録画したもの(=実際の映像と異なる)」と思ってください。
VRゴーグルの種類
Pimax Crystal Lightは「接続型」のVRゴーグルで、メタクエスト3は単体で動作する「スタンドアロン型」のVRゴーグルです。


Crystal Lightは、「パソコン用モニター」と同じ扱いです
Crystal Lightはパソコンとの無線接続には対応しておらず、パソコンのDisplayポートとUSB3.0に接続する必要があります。
その代わり、メタクエストのようなバッテリー駆動ではないので、電池残量を気にする必要はありません。
なおCrystal Lightを接続するパソコンには、それなりの性能が求めらます。(画像クリックで公式サイトのシステム要件へ)
体験できるコンテンツ
Crystal Lightで体験できるコンテンツは「VR」に限られますが、メタクエスト3はVRに加え「MR」コンテンツも体験できます。
SteamにMR対応ゲームが少ない(ない?)ので、Crystal Lightを購入する方にはそもそも関係話とは思いますが、「値段が高い」=「Quest3でできることは全部できる」と考えているなら誤りですのでご注意ください。

Quest版のMR対応ゲームは、Steam版ではMR機能が削除されていることがほとんどです
なおCrystal Lightにもパススルー機能はありますが、白黒で映像は荒く、「物があるか?」程度の判別しかできません。

価格
Crystal Lightは約16万円、メタクエスト3は約8万円と2倍以上の価格差があります。
この価格差の理由の1つが「レンズ」と「ディスプレイ」で、そのまま「映像の差」に繋がっています。
【レンズ直撮りで比べる映像の違い】


なお、メタクエスト3S(約5万円)とメタクエスト3(約8万円)の価格差も「レンズの違い」が大きな要因となっています。

このことを考えると、Crystal Lightは「レンズ」と「ディスプレイ」にお金をかけているだけであり、異常に高い価格設定というわけではありません。


「映像」に注目すると、この価格でこのお値段は破格です
Pimax Crystal Lightを使った感想

多くのレビューでとにかく「映像」が褒められていますが、「映像以外に褒めるところが無い」というのが、使ってみて正直に思ったところです。
確かにメタクエスト3と比べると映像が圧倒的に美しく、とにかく映像を褒めたくなる気持ちも分かりました。
「VRは映像の美しさが正義」な面もありますので、全くオススメできないVRゴーグルというでもありません。
ただ総合バランスに優れているメタクエスト3と比べてしまうと、どうしても映像"以外"の部分が気になるVRゴーグルでした。

私が「映像」より「手軽さ」重視派なので、好みじゃなかった
ここからは、私がCrystal Lightを使って感じた「思っていたのと話と違う!」となった点を、「良い意味で違った」と「良くない意味で違った」で3つずつ紹介します。
悪い意味で違った
[良] Oculus Rift(クロスバイ)のゲームが遊べる
【クロスバイ】
Metaのシステムで、Questストア⇔Riftストアでどちらかを購入するともう片方も購入済み扱いとなること。(クロスバイ対応作一覧)
パソコンVRのレビューだとほとんどSteamで購入されたゲームの話ばかりで、Oculus Riftのゲームが動作するという話は聞いたことがありませんでした。
今回試してみて、RiftのゲームもCrystal Lightでプレイできたのは良かったです。

また、グラフィックにこだわっている非Steamの海外製エロゲだって、Crystal Lightでプレイできました。

ただしRiftのゲームにおいては、一部コントローラが効かないなど正常に動作しないタイトルがありました。

Rift版『Eleven Table Tennis』は、メタクエスト3でVirtual Desktopを使用してプレイしてもコントローラが反応しません。(Meta公式のAirLinkなどならば問題なし)
Riftゲームでの操作の問題はCrystal Lightが悪いのではなく、一部のRift製ゲームが特殊な処理を行っていることに原因があるようです。(VDのDiscordより)
操作系の問題の多くはOpenXRに起因しているため、元からOpenXRを使用すること前提の最近の同人ゲームなどでは問題にならないとは思いますが……。
OpenXR登場(2020年頃)以前に作られたVRゲームをプレイするつもりの方は、正常に動作しないこともあると覚悟しておきましょう。

試した範囲では、UEVRも問題なく動作しました
あわせて読みたい!
[良] 見た目ほど重くない
Crystal Lightはメタクエスト3と比べると「黒くて」「ゴツくて」重そうな見た目をしていますが、重量を計測してみると「837g」。
これは「標準ストラップのメタクエスト3」(521g)と「バッテリー付きストラップを装着したメタクエスト3」(900g~1kg程度)の間の重さです。


ただし重量バランスは前面に片寄っており、装着感は標準ストラップのメタクエスト3と大きな差はありません。
ゴムバンドでないので頭を強く締めつけて固定する必要が無い分、標準ストラップのメタクエスト3より少しマシ程度でした。

見た目ほど重くはありませんでしたが、「軽い」わけではありません
[良] Displayケーブルは思ってたほど気にならない
Crystal Lightには後頭部側にケーブル流しが付いています。
これのおかげでコードが体のすぐ横から垂れなかったからか、思っていたほどコードは邪魔にはなりませんでした。(「邪魔じゃない」とは言ってない)
また後頭部からコードが垂れて後ろに引っ張られることが、重量バランスの改善に一役買っていると感じました。

なおケーブルの長さは「5m」ありますが、コード流しに沿わせる部分を考えると有効な長さは「4.5m」程度となります。
DisplayケーブルはUSB3.0とACアダプタ接続口が一緒になったCrystalシリーズ専用品で、一般的なDisplayケーブルと交換はできませんのでご注意ください。
[悪] 思っていたほど映像がキレイじゃない
メタクエスト3と比べると、発色のよさや網目感の少なさから「明らかにCrystal Lightの方が映像がキレイ」と一目で感じました。

ただいろいろなレビューで「最強画質」や「ほぼ現実」などと聞いて期待値が上がりすぎていたようで、想像していたほどキレイではありませんでした。
Crystal Lightの映像は確かにキレイだったのに、過大に「映像を褒める」レビューが量産されてきた結果だと思いました…。
これでメタクエスト3の約2倍の値段かと思うと、「もう1声ほしかった」というのが、正直な感想です。

もう1つ上の機種(Crystal Super)もあるし、当然といえば当然か…?

[悪] 視野角はQuest3と大差ない?
「映像」は期待値が高すぎただけで、確かにメタクエスト3を圧倒的に上回っていましたが……
「視野角」に関しては、メタクエスト3との違いが私には分かりませんでした。


ただ単純な視野角(水平)を比べると「違いが分からない」ですが、被り比べると視野の広がり(四隅の視野)はCrystal Lightの方が広いと感じました。

VR-FPSなど目線を忙しく動かすゲームや、メタバースなど広いエリアを動きまわるゲームをプレイするのであれば、この少しの差が体感に大きな影響を与えるのかもしれません。
私のように『Beat Saber』や『Pistol Whip』などの正面以外あまり見ないゲームを中心にプレイする方は、視野角の恩恵はほぼ無いでしよう。
[悪] スイートスポットが狭い
Crystal Lighのスイートスポットはメタクエスト3S以上、メタクエスト3未満に感じました。

普段『メタクエスト3』で映像がボヤけることがほとんどないので、『Crystal Light』でふと視界の端がボヤけて見えるのが非常に気になりました。
個人的には、このスイートスポットの狭さは「映像の美しさ」を帳消しにする、大きなマイナスポイントでした。
ただ私が見たレビューの中には、「広いスイートスポットでクリアな映像!」とおっしゃる方もいました。
もしかすると私のIPD調整が甘いだけで、正しく眼の幅に合わせれば視界全てがクリアに見えたのかもしれません…。
なおメタクエストと3と違い、Crystal LightではIPDがミリ単位まで表示されるので、より細かい調整が可能です。

Crystal Lightをオススメする人
価格と性能のバランスを考えると、Crystal Lightは「映像」に尖りすぎていて万人にはオススメできません。
VRゴーグルに何を求めるのか、自分のプレイスタイルが確立した2台目以降に適したVRゴーグルでしょう。
ここからは使って感じた「こんな人にCrystal Lightが向いてる!」という私の考えを紹介します。
乗り換えキャンペーン実施中!
スタンドアロン型VRゴーグルの購入証明をPimaxへ送ると、Crystal Lightの15,000円引きクーポンが貰える乗り換えキャンペーンが実施されています!(2025/9/15まで)


"乗り換え"キャンペーンですが、VRゴーグルを手放す必要はありません。
(「領収書」や「VRゴーグルを使っている写真」を送るだけ)
この機会に手軽に遊べる「スタンドアロン型VRゴーグル」(メタクエスト2や3(S)、Pico4 (Ultra)など)と、高画質なPCVR専用VRゴーグル『Crystal Light』の2台持ちになっちゃいましょう!
まだ『メタクエスト2』を使っている人は特にオススメ
特に『メタクエスト2でPCVRばかり遊んでいる人』(MRに興味が無い人)には、Crystal Lightは乗り換えの良い選択肢となるでしょう。
パソコンVR利用メインであれば、メタクエスト2からCrystal Lightは基本アップグレードしかありません。(「無線PCVRができなくなる」くらいかな…?)
『メタクエスト3S』からはパススルーの頻度次第
メタクエスト3Sからの乗り換えも悪くはありませんが、パススルーが大きく劣る点には注意が必要です。
MRに興味がなくとも、ちょっとパススルーで「スマホを探す」、「一瞬テレビを見る」なんて使い方をよくする人は、慎重に検討した方がいいでしょう。
『メタクエスト3』を持っているなら「2台併用」がおすすめ
メタクエスト3と比べると「映像」以外のメリットがかなり弱くなってしまうので、個人的には乗り換えるほどではないのかなと思います。
ただ「電池残量を気にしなくていい」は映像以外の大きなメリットです。
- 腰を据えて遊んだり、長時間の映画を観たりするときはCrystal Light
- カジュアルゲームや、ちょっとPCVRやるだけならメタクエスト3で無線PCVR
といった使い分けをするなら、アリだと思います。

もちろん「少しでも美しい映像」や「広い視野角でプレイしたい!」といった"こだわり"をCrystal Lightで追求するのもアリです!

あわせて読みたい!
「Lighthouse環境のフルトラ」に挑戦したい方にもオススメ
標準のCrystal Lightはメタクエストなどと同じ、本体付属のカメラで位置を追跡する「インサイドアウトトラッキング」です。
しかしアクセサリーのLighthouseフェイスプレートと交換すると、ベースステーションと組み合わせてより正確なトラッキングが可能なモードへ変更できます。
ただし付属のコントローラは使えないので、Lighthouse環境に対応した新しいコントローラが必要になります。
Pimaxでは以下の機器がまとめて手に入る「究極セット」をホリデーシーズンに度々販売しているので、そのタイミングを狙うのもよいでしょう。
究極セットの内容
- Pimax Crystal Light本体
- Lighthouse フェイスプレート
- 標準コントローラ 1セット
- Sword コントローラー(Lighthouse対応コントローラ)1セット
- SteamVR ベースステーション ×2台
- 無料トップバンド
なおVRChatでフルトラになるには、上記のほかにLighthouse対応のトラッカー(VIVEトラッカー/ツンドラ トラッカー など)が両足と腰で最低3個です。

フルトラ道はお金がかかるのだ…
あわせて読みたい!
Pimax Crystal Lightのレビューが本当か試してみよう!

以上、【Crystal Lightとメタクエスト3の違い】と【Crystal Lightを使った感想】をお伝えしました。
Crystal Lightは映像に尖りすぎたクセの強いVRゴーグルで、「私の好み」(手軽さ重視)ではありませんでした。
しかし「VRは映像が命」という方には、この価格でこの画質は他にない魅力的なVRゴーグルだと思います。
Crystal Lightには14日間の試用期間があり、試して「違う」と感じたときは返品すれば返金を受けられます。
もし値段が原因でCrystal Lightの購入に踏み切れずにいるなら、返品制度を利用するつもりでひとまず購入してみることをおすすめします。
私も以前からCrystal Lightは知っていましたが、レビューで見聞きするのと、自分で使ってみるのでは異なりました……。
おすすめの記事
ご支援募集のおしらせ
「オレンタメ!」は節約生活をしながら管理人ひとりで運営しております。
もし当サイトやYouTube、𝕏(旧Twitter)で役に立った情報がありましたら、ご支援いただけますと嬉しく思います。
500円で1日長く活動することができます。
節約っぷりが分かるAmazon欲しいものリストを公開しています。
どうぞ『オレンタメ!』をよろしくお願いいたします。
パソコン不要!実用性抜群のメタクエスト専用のR18同人VRゲーム。
VRで女の子の部屋で楽しんでもいいし、MRで自分の部屋で楽しむこともできる!
※メタクエストにインストールする方法はコチラの動画を参照。

AI相手に自分のペースで英会話が練習できる。
VRでスマホなどが見えなくなり、集中しやすいのもGood!
VR英会話ならイチオシのアプリ!
※レビュー記事はコチラ