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今までMetaQuest(1・2・Pro)にAPKファイルをインストールするには、パソコン版のSideQuestを使用する必要がありました。
SideQuestにはAndroid版もありますが、残念ながらAndroid版のSideQuestはAPKファイルのインストールに対応していません。
つまりパソコンを使えないMetaQuestユーザーには、Androidアプリをインストールしたり、DLsiteやネット上で見かける同人VRゲームをプレイしたりする方法がありませんでした。
しかしSideQuestではなく、「Bugjaeger」(バグイェーガー)を使うことで、スマホからMetaQuestにAPKファイルを直後インストールできます!
今回はBugjaegerを使った、パソコン不要でMetaQuestへAPKファイルをインストールする方法をご紹介します!
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事前準備

必要なもの
今回の作業には、次のものが必要です。
- MetaQuest(1でも2でも可)
- Androidスマホ
- OTG対応USBケーブル
OTG対応とは
OTGは、「On the Go」の略で、OTG対応USBケーブルを使用すると「機器と機器」で通信を行うことが可能になります。(従来のUSBケーブルは「パソコンと機器」)
MetaQuest購入時に付属するUSBケーブルは、OTG対応USBケーブルです。
なお通常、USBケーブルがOTGに対応しているか・対応してないかをケーブルだけを見て判断する方法はありません。
使ってみるか、USBケーブルが入っていたパッケージを確認しましょう。
「充電専用」と書かれているUSBケーブルは、OTGに対応してないと考えてよいでしょう。
注意事項:スマホ機種により作業が異なる…かも
今回、記事を書くにあたり以下のスマホで検証を行っています。
- OPPO Reno3 A
- ZenFone 3
今回検証したこの2台でも、APKのインストールに必要な手順がやや異なっていました。
作業の流れに大きな違いはありませんが、Androidのバージョンや、各スマホの設定・セキュリティ状況により、必要な手順が多少異なるようです。
これから作業手順を説明しますが、スマホの表示にあわせて、臨機応変に手順を変更しながら作業をお願いします。
そういった意味では、作業の難度はやや高めです。
Bugjaeger(バグイェーガー)を使用して、APKファイルをインストールする手順
【免責事項】
これから紹介する方法は、Meta非公式の使い方です。
非公式の使い方には、以下のようなリスクがあります。(一例)
- 表示がおかしくなる
- ゲームやアプリが起動しなくなる
- MetaQuestが起動しなくなる
記事の内容をいきなり実施するのではなく、一度最後まで目を通してください。
内容を確認した上で、失敗したときのリスクを考え、「自分にできそうか」「それでもAPKファイルをインストールしたいか」をよく考えてください。
この記事の内容に従った際に問題が発生しても、全て自己責任でお願いいたします。
APKファイルのインストールは、あくまでも非公式の使い方だということを忘れないでください。
作業の流れは、大きくみて次の5ステップです。
- MetaQuestの開発者モードを有効にする
- インストールするAPKファイルを用意する
- Bugjaegerをスマホにインストールする
- MetaQuestとAndroidスマホをOTG対応USBケーブルで接続する
- APKファイルをMetaQuestにインストールする
今回はインストールするAPKファイルとして、Android用のファイルブラウザアプリ「X-plore File Manager」を用意します。(用意する方法も後ほど解説します)
Android用のファイルブラウザがMetaQuestにインストールされていると、MetaQuest内の全てのファイルが閲覧できるようになります。
使い慣れたファイルブラウザを1つMetaQuestに入れておくと、ゲームデータのバックアップや、NASなどとのファイルのやり取りが簡単になり、いろいろ便利になります。
もちろん、別のアプリを用意し、インストールいただいても構いません。
ただし、全てのAndroidアプリがMetaQuestで動作するわけではないので、ご注意ください。
1:MetaQuestの開発者モードを有効にする
MetaQuestのUSBデバッグ機能を有効にするために、まずは「開発者モード」を有効にします。
開発者モードの有効化方法については、以下の記事で解説しています。
開発者モードの有効化が完了したら、次のステップに進んでください。
2:インストールするAPKファイルを用意する
MetaQuestにインストールするための、APKファイルを用意しましょう。
APKファイルの入手方法は、大きく次の3通りがあります。
- BMBFなど、MetaQuest用非公式アプリの公式ページでダウンロードする
- DLsiteなど、MetaQuest用の同人ゲームの販売サイトで購入・ダウンロードする
- スマホにインストールしているアプリから、APKファイルを抜き出す
今回は3番目の方法で、「X-plore File Manager」のAPKファイルを入手します。
インターネット上には、Google Playで入手できるアプリのAPKファイルを配布しているサイトがあります。
こういったサイトのAPKファイルは、改変されウィルスなどが追加されている可能性があるため、不用意に使わないようにしましょう。
なお、「X-plore File Manager」には、APKファイルを抜き出す機能があります。
なので、まずAndroidスマホに「X-plore File Manager」をインストールし、そのままAPKファイル抜き出し機能を使い、「X-plore File Manager」のAPKファイルを抜き出しましょう。
以下より、APK抜き出しの手順を解説します!
(以後、「説明文」→「該当する表示の画像」の順で記載しています)
①:Androidスマホに「X-plore File Manager」をインストールして、起動する
(権限の許可を求められた場合、「ファイルのアクセス権」を付与する)

②:「App マネジャー」-「インストール済み」から『X-plore』を見つけ、チェックを入れる
③:右下にある「クリップボードにコピー」をタップ
④:右上にある切り替えアイコンをタップし、右のカラムに移動する

⑤:APKファイルを保存したいフォルダをタップして選択する
(今回は例として「meta_apps」フォルダを用意しました)
⑥:左下にある「貼り付け」をタップする

⑦:『X-plore [(バージョン)].apk』が作成されることを確認する

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3:Bugjaegerをスマホにインストールする
Google Play で「Bugjaeger」を検索して、Androidスマホにインストールします。
4:MetaQuestとAndroidスマホをOTG対応USBケーブルで接続する
今回の作業、最大の難関です。
ご利用のスマホの状況により、必要な手順が多少異なると思います。
スマホの表示にあわせて、臨機応変に手順を変更しながら作業をお願いします。
Bugjaegerは、Android同士でADB(Android Debug Bridge)接続を行うことを目的としたアプリです。
ADB接続を使用すると、接続先のAndroidシステム(今回の場合はMetaQuest)に様々な変更を加えることができます。
思いもよらない変更を加えないためにも、ADB接続中の操作は慎重に行うことを心がけてください。
①:スマホで「Bugjaeger」を起動する
②:ユーザーライセンスの同意が表示されるので、「AGREE」をタップする

③:ホーム画面が表示されている状態のMetaQuestとAndroidスマホを、OTG対応のUSBケーブルで接続する
接続の種類が出たときは
④:メニュー中央にある、上矢印のアイコンをタップする

⑤:スマホに「Bugjaeger に Quest へのアクセスを許可しますか?」の表示が出るため、「OK」をタップする

OTG接続の有効化が必要かも?
⑥:MetaQuestに「USBデバッグを許可しますか?」が表示されるので、「このコンピューターから常に許可」をクリックする

⑦:MetaQuestに「接続したデバイスにファイルへのアクセスを許可しますか?」が表示されるので、「許可する」をクリックする

⑧:④~⑥の表示が繰り返し表示される場合は、Bugjaegerのデバイス欄にデバイス名が表示されるまで許可を繰り返す

許可のしすぎに注意
OPPO Reno3 Aでの話ですが、デバイス名が出たあとに表示される「Bugjaeger に Quest へのアクセスを許可しますか?」に「OK」返すと、デバイス名が「No device selected」に戻り、MetaQuestと通信が取れなくなりました。
Zenfone 3では、「OK」連打で問題なく通信がとれたので、スマホの機種によって差異があるようです。
デバイス名が「No device selected」以外に変わったら、スマホ・MetaQuestともにその先に出るポップアップは「キャンセル」を選ぶこともあると、留意してください。
反応がなくなったとき
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5:APKファイルをMetaQuestにインストールする
BugjaegerがMetaQuestを認識したならば、あとはインストールしたいAPKファイルを選択するだけです。
①:上部にある+アイコン(○の中に+があるアイコン)をタップする
②:「Install New APK」の表示がでるので、「Select APK File」を選ぶ
③:「OK」をタップする

④:メディアへのアクセス権限を求める表示がでるため、「許可」をタップする

⑤:手順2で作成した、『X-plore [(バージョン)].apk』を選択する

⑥:MetaQuestへのインストールが始まるので、インストール中の表示が消えるまで待つ(X-plore のインストールは、1分もかからず終了します)

インストール中に、MetaQuestがスリープ状態にならないよう、注意しましょう。
また、インストール中もMetaQuestは操作できますが、念のため操作しない方がよいでしょう。
⑦:画面下部に「Package installed」の表示が出たら、MetaQuestへのインストールは完了

⑧:MetaQuest側の提供元不明アプリ一覧に、「X-plore」が増えていればサイドロード成功です!

(おまけ)obbファイルがある場合
obbファイルは「apkファイルを拡張するファイル」で、ゲーム・アプリの実行に必要となるデータが入っています。
obbファイルがある場合、apkファイルをインストールしただけでは、ゲーム・アプリが正常に動作しません。
Bugjaegerは、残念ながらobbファイルのインストールには対応していません。
そこでapkファイルをインストール後、Filesから「Android/obb」以下にあるゲームフォルダにobbファイルを直接送信することで対応できます。
次の手順でobbファイルを「Android/obb」以下のゲームフォルダ内に送信してください。
誤ってシステムに関連するファイルを変更・削除すると、メタクエストが起動しなくなります!
細心の注意を払って操作を行ってください!

FTPやSMBの使い方が分かるならば、メタクエストにインストールした「X-plore」を使い、メタクエスト内でobbファイルを配置した方が安全です。
- 「Files」を選択
- アドレス欄に「/storage/emulated/0/Android/obb/」と入力してEnter
- obbを送信したいゲームのフォルダの中に移動(BlastBeatの場合「jp.co.gzeal.BlastBeat/」フォルダ)
- アップロードボタンから送信したいobbファイルを選択
- obbファイルの転送が完了したら、メタクエストからUSBを抜き、ゲーム・アプリが起動するか確認する

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参考元の紹介
今回のBugjaegerを使った方法は、チャンネル登録者が17万人以上いる、海外のVR系YouTuberである The Mysticle氏が紹介されていた方法を参考にしました。
参考にさせていただいた動画
上記の動画では、スマホ側のUSBデバッグ機能も有効にするよう、The Mysticle氏は説明しています。
しかし今回検証した「OPPO Reno3 A」「Zenfone 3」どちらも、USBデバッグ機能は無効のままでもサイドロードを行うことができました。
なので今回の手順紹介では、Androidスマホの「USBデバッグ機能」は無効のままで進めています。
機種によっては、Androidスマホの「USBデバッグ機能」を有効にする必要があるかもしれません。
まとめ:成功したスマホ機種の情報ください
スマホだけで、MetaQuestにサイドロードを実行する方法を紹介しました!
少なくとも私が調べた範囲では、Bugjaegerを使用してMetaQuestにサイドロードを行う方法を紹介している日本のサイトはありませんでした。
なので圧倒的に情報が不足しています。
もしスマホでのサイドロードに成功したならば、コメント欄にスマホの機種を書き込んでいただけると嬉しいです。
また、もし何か注意点があれば、それもあわせて書き込んでいただけると、この先に試す方の助けになります。
サイドロードは「非公式な使い方」です
冒頭にも書きましたが、サイドロードはMeta非公式の使い方です。
普通はアクセスもできないファイルを操作できるなど、使い方を誤れば最悪MetaQuestが起動しなくなること、忘れないでください。
また、Android用アプリのについて、MetaQuestでなんでも実行できるわけではありません。
むしろ正常に動作するアプリの方が少ない、くらいに思っておいた方がよいでしょう。
なお、DLsiteで販売されている、MetaQuest単機で実行可能の同人ゲームをいくつか試しましたが、こちらは問題なく動作しました。
同人ゲームの説明書きでは、SideQuestを使用してインストールするよう指定がありますが、Bugjaegerでのインストールも SideQuestでのインストールも違いはないようです。
スマホでサイドロードできるようになったことで、人には見せられない大人向けのアプリを手軽に削除して、戻せるようになりました!
知り合いにMetaQuestを貸して体験してもらうことが多いので、今回の発見はメチャクチャ嬉しいものでした!
また、Bugjaegerを使用することにより、完全にパソコンなしでBeatSaberにカスタム曲・MODを導入できるようになりました。
BMBFを初めて入れる方法や、アップデートやダウングレードを行う方法も解説しています!
Quest版BeatSaberをお持ちの方は、この機会に最新版BeatSaberでカスタム曲を使えるようにしましょう!
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