
遊びに行ったレジャー施設でやってたプレゼント抽選会で「劇場用ポスター」が当たったので、知らない映画でしたが観に行ってきました。
「就活に悩む女子大生が不思議な国でアリスと出会う」(=幼児向けではない)という事前情報だけ確認して観に行きましたが……大人向けでも無かったですね。
せっかく約1年ぶりに映画館で映画を観たので、率直な感想を残しておきます。
映画のネタばれが含まれるので、気になる方はご注意を。
VRが舞台の映画なので当サイトとの相性ぴったり!

「SNS疲れ」や「就活疲れ」を感じている方は共感できるかも…?って映画でした
キャラクターは現代社会の風刺

(『本予告(30秒)』より)
主人公のりせはうまくいかない就活に焦りを覚えてるし、白うさぎはタイパ(タイムパフォーマンス)を気にして常に急いでいるし、青虫はインフルエンサーでフォロワー数の増減で一喜一憂しています。
『不思議の国のアリス』をモチーフにし、PVなどでは可愛らしい雰囲気が前面に押し出されています。
しかし内容は現実を連想させるものが多く、素直に楽しい気分になれない映画でした。
公式サイトのストーリーには"巻き起こるハチャメチャな大騒動"と書かれていますが、起きる展開もどこか地に足の着いたものがあり、原作『不思議の国のアリス』における「狂った世界」というのは余り感じられませんでした。
りせが「自分の身に起きたこと」にはリアクションしますが、「できごと」事態には割と冷静に対応しようとできているあたりが、ハチャメチャ感をより薄めているように思いました。
終盤はSNS社会へのアンチテーゼ

(『本編映像「りせの日常」篇』より)
物語の終盤、いろいろあって化け物に姿が変わってしまったりせが裁判にかけられます。
そこで罪として挙げられる内容は「全ての会社に第1志望と伝える」「好きでもないのにイイネを押している」「夜な夜なスマホのFPSゲームでゾンビを殺している」といった、現代なら多くの人が「それくらい皆1つはしたことあるんじゃない?」と言いたくなるものばかり。
りせが罪の内容を聞いて思った一言、「いったい私は何を責められてるの――?」が、この作品の核心だと感じました。
りせはそこまで追い詰められていませんでしたが、「自分を殺して周りに合わせているのに上手くいかない状況」は、追い詰めると「自分で自分を責めやすい状況」です。
特に現代はSNSの発達で、自分に近い属性を持っている人の「うまくいっているところ」が際限なく手に入るので、自分と他人で何が違うのか分からず自分への責めを加速させやすい状況にあるように思います。

背景も考えず "何でもマネをする" という考えが間違っているのですが……
りせも「周りに合わせて」や「上手くいった人のマネをして」で"本心にない行動"し、社会からはみ出さないよう「普通」であることにこだわろうとしていました。
『不思議の国でアリスと』は、そんなSNS社会を否定するアンチテーゼな映画でした。
だからといって、その結末はどうなの?

(『ロングPV』より)
裁判から逃げ出したりせでしたが、逃げた先で祖母との思い出を振り返り、アリスと「好きなもの」を語り合ったことで「自分の好き」を思い出します。
本心に向き合ったりせは「無罪」を言い渡され、アリスたちと別れ不思議な国(VR)から立ち去ります。
映画では「周りに合わるのは悪いこと」のように描かれていますが、個人的な考えを言うと「ある程度周りと合わせることも重要」だと思っています。
「本心」だけで現代を乗り切れるなら、心の病を抱える人はこんなに多くないでしょう。
かといって「周りに合わせる」だけでは、りせのように自分を見失ってしまします。
SNSで身近以外の人と繋がれるこの社会では「周り」の範囲が非常に広くなっており、「本心」と「調和」のバランスを取るのが非常に難しくなっているように思います。
それでも現代に生きる我々は、自分の中で折どこかり合いを付けながら生きていくしかありません。
そういったところで「本心」一辺倒を推奨するかのようなこの結末に、私はいまいち賛同できませんでした。
雰囲気とビジュアル"は"いい映画

このカードの元になってる劇中合間に挟まる原作風イラストがおしゃれ。
童話『不思議の国のアリス』に現代的要素を落とし込んだ映画でしたが、ストーリーに大きな起伏がなく、全体的には退屈な映画でした。
可愛らしい絵柄に"冒険"という明るいキーワードを持ちながら、扱うテーマは少し重くて所々に"死"を暗示するような描写もあり、これ観て「明日が笑顔に変わるかなぁ?」と思いました。
全体を振り返ると「りせが自分の心と向き合う話」で、その解決にアリスはあまり影響なく、舞台として【不思議な国】があまり機能していなかったように思います。
ただクソ映画と言えるほど酷くもなく、かといって強く印象に残る見どころもなく、なんだかぱっとしない映画でした。

作品の雰囲気とキャラクタービジュアルは非常に良かったのですが……
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