「Meta Quest 2」と「Pico 4」、同じようなVRゴーグルで、どちらを購入するべきかVR初心者には判断が難しいかと思います。
しかしこの2台には、「性能面」と「コンテンツ数」に明確な差があります!
結論から言うと、オススメのVRゴーグルは次の通りです!
- 「VRを初めて体験します!」 ⇒ MetaQuest 2
- 「パソコンでのVRをメインに使います!」 ⇒ Pico 4
スマホVR → PSVR → MetaQuest とVRを渡り歩いて来た私が、どちらを購入すべきか、そのポイントと理由を解説します!
Quest 2 → Quest 3s へ
Meta Quest 3s が発売されました。
3sはMeta Quest 3の廉価版であり、実質「Quest 2.5」のような製品です。(処理性能はQuest3、映像周りはQuest2)
※廉価版……価格を抑えて手に取りやすくした商品
Meta Quest 3 と 3s の違いや選び方については、以下の記事でまとめています。
どちらを買うか悩んでいる方は、参考にしていただければ幸いです。
もしMeta Quest 2の中古の購入を考えているなら、以下の記事で中古品を購入する際の注意点などを解説しています。
購入前にご確認いただければと思います。
なでしこ大和さんのレビュー動画
私と意見が異なりますが、非常に分かりやすかったのでご参考に
MetaQuest 2もPico 4も「スタンドアロン型」のVRゴーグル!
スタンドアロン型の良いところ
- イメージは「360度スクリーン&空間演出」
- 本格的なVR体験がVRゴーグル1つで出来る
- コードが無いので、自由に動き回ることが出来る
- PCに接続することでパソコン用のVRコンテンツも楽しめる
スタンドアロン型の悪いところ
- VRゴーグルが重い
- 電池残量を気にする必要がある
- 値段がそこそこ高い(予算:3万円~7万円)
Meta Quest 2 も Pico 4 も「スタンドアロン型」と呼ばれるVRゴーグルであり、ゴーグル単体で本格的なVRコンテンツが遊べることが特徴です。
また「スタンドアロン型」は、パソコンと接続することで「パソコン用のVRコンテンツ」も楽しむことが出来ます。
1台で2役、これがスタンドアロン型最大の特徴となっています。
Meta Quest 2 も Pico 4、どちらもこの特徴はしっかり押さえており、どちらも単体で本格的なVRコンテンツが遊べますし、パソコンと接続することでパソコンVRを遊ぶことも出来ます。
MetaQuest 2 と Pico 4 の性能を比較
まず性能面から MetaQuest 2 と Pico 4 を比べてみましょう。
MetaQuest 2 | Pico 4 | |
---|---|---|
税込み価格 (ストレージ) | 31,900円(128GB) 46,200円(256GB) | 49,000円(128GB) 59,400円(256GB) |
ディスプレイ | LCD | LCD |
レンズ | フレネルレンズ | パンケーキレンズ |
解像度 (片目) | 1,832 x 1,920 | 2,160 x 2,160 |
視野角 | 110度 | 105度 |
IPD(瞳孔間距離) | 58mm, 63mm, 68mm(選択制) | 62~72mm(無段階) |
リフレッシュレート | 60Hz, 72Hz, 90Hz, 120Hz | 72Hz, 90Hz |
プロセッサー | Snapdragon XR2 | Snapdragon XR2 |
メモリ | 6GB | 8GB |
対応Wi-Fi | Wi-Fi 6 | Wi-Fi 6 |
バッテリー容量 | 3,640mAh | 5,300mAh |
重量 | 503g | 550g |
イヤホンジャック | あり | なし |
機械に詳しくない人は「性能表」を見ても、よく分からないかと思います。
特にこの2台は、ほとんど同じような性能をしており、表面上の性能面での差はほとんどありません。
無理やり優劣をつけるなら、「Pico 4 の方がちょびっとだけ性能良いんだなー」くらいの認識でOKです。
Pico 4の性能が優れている点について、いくつかピックアップします。
Pico 4 は「IPD(瞳孔間距離)」が無段階に調整できる!
性能表から特筆するならば、IPD(瞳孔間距離)は注目ポイントです。
Meta Quest 2 | Pico 4 | |
---|---|---|
IPD(瞳孔間距離) | 58mm, 63mm, 68mm(選択制) | 62~72mm(無段階) |
VRは2枚のモニターを使用し、右目と左目で少しずれた別々の映像を見せることで立体的に見えるようになっています。
眼と眼(瞳孔と瞳孔)の距離を『IPD(瞳孔間距離)』と言い、「自分の瞳孔間距離」と「2枚のモニターの位置」が合っているかは、VR酔いに大きくかかわってきます。
Quest2では、IPDを 58mm / 63mm / 68mm の3種類から選択します。
自分の瞳孔間距離がこの3つに合わなかった場合、常にズレた状態でプレイすることになります。
それに比べ、Pico 4 であれば 62mm~72mm で無段階に調整が可能です。
Pico 4 であれば、「IPD(瞳孔間距離)」がズレることはありません。
購入前において、「IPD(瞳孔間距離)」の心配がないというのは、VR経験者からすると少し大きいアドバンテージです!
重心も Pico 4 の方が良い!
性能表には書かれない、性能に関する重要な選定ポイントが一つあります。
性能表で「重量」を見ると、次の通り記載されています。
Meta Quest 2 | Pico 4 | |
---|---|---|
重量 | 503g | 550g |
Pico 4 の方が重く、性能的に劣っているように見えますが、VRゴーグルで重要なのは「重心の位置」です。
MetaQuest 2 は、ゴーグル部に重量が集中しているため、その重さを顔で支えるような形になります。
体験しないとなかなか分かりませんが、これが思いのほか辛く、没入感を妨げる要因にもなっています。
その点 Pico 4 は、重心が中心(頭てっぺん)に近い位置にあるため、カウンターウェイトのような対策は不要です。
購入したそのままで、長時間のVR体験が出来るようになっています。
MetaQuest 2も後頭部に重りを付けることで、重心を改善することが可能です。
後頭部にバッテリーで重心&稼働時間を改善!
サードパーティなら少しお手軽価格
価格はQuest2の方が安い!
販売定価は、Meta Quest 2 の方が安いです。
Meta Quest 2 | Pico 4 | |
---|---|---|
128GB | 31,900円 | 49,000円 |
256GB | 46,200円 | 59,400円 |
2024年3月21日にQuest2がまた値下げされ、価格差は128GBで約1万7千円、256GBで約1万3千円と価格差が広がりました。
ただPico4はよくホリデーシーズンに「値引き+人気ソフト付属キャンペーン」を行っており、こういったタイミングだとQuestに負けず劣らずのお得な値段で手に入れることができます。
なおストレージ容量については、VRゴーグルに大容量な動画を保存するでもない限り Quest2 でも Pico4 でも 128GB あれば十分です。
128GB あれば、おおよそ20~30 程度のゲーム・アプリが保存できます。
Meta Quest2 がVR初心者にオススメの理由
例えPico 4の方が性能が良くても、VR経験者から言わせると VR初心者は MetaQuest 2 を購入することをオススメします!
MetaQuest 2の魅力!Pico 4 との差がココにある!
MetaQuest 2 の魅力を3つ、ご紹介します。
この3つの魅力を考えると、性能や価格の差を気にする必要はありません!
Quest2を選ぶ理由
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VRの感動はここから!『はじめてのQuest(first steps)』
Meta Quest 2 に初めからインストールされているチュートリアルゲームで、以下のことが体験できます。
- 紙飛行機とばしたり、ラジコン操作したり、ボクシングボールをポコポコ殴ったり
- ハンドガン、ダブルハンドガン、マシンガンでのガンシューティング
- かわいくないロボット(↓)とダンス
この『はじめてのQuest』が非常に良く出来ており、
- オープニングの世界が次々と変わるシーンでは、後ろまで確認したくなりますし、
- 男の子としては、ボクシングボールをポコポコするだけで1分くらい遊べますし、
- ガンシューティングは、コントローラの振動と相まって撃つだけで気持ちいいし、
- かわいくないロボットは、一緒に踊るとなんだかんだ愛着がわいてきます!
残念ながら Pico 4 には『はじめてのQuest』のようなチュートリアルゲームが用意されていないません。
そのため、VRでの最初のインパクトが、どうしても「コンテンツとの相性」に左右されます。
もし初めに体験したコンテンツが、自分に合わなかったら……
せっかく5万円近く出して購入した Pico 4 の出番は、2度と来ないでしょう。
一方 MetaQuest 2 であれば、ほとんどの人が最初に体験するゲームは『はじめてのQuest』になります。
『はじめてのQuest』では、持つ・投げる・撃つ・歩く・振り向くといった、「VRでこんなことが出来るんだ!」ということが一通り体験できます!
「VRのチュートリアル」としてプレイするので、もしこの後に体験したゲームがいまいちでも、VRの印象は が悪くなりません!
このVRならではの体験が初めに一通りできることが「MetaQuest 2 を初心者にオススメする」最大の理由です。
VRの代表ゲーム『BeatSaber』は楽しいですが、正面しか使わないので「VRならではの体験」という点で見ると少し弱いです。
私が人に Quest を貸す時は、必ず初めに「はじめてのQuest」を遊んでもらうようにしています!
MetaQuest 2 だけで遊べる「キラーコンテンツ」の存在
あなたが数万円もするVRゴーグルを買って、やってみたいことは何ですか?
BeatSaber
バイオハザード4 VR
Among Us VR
今あげたようなキラーコンテンツは、 Picoストアでは配信されていません。(2022年12月時点)
将来的に Picoストアでも配信される可能性はありますが、 MetaQuestストア が先行配信 → 遅れて Picoストア でも配信という流れは今後も続くでしょう。
こういった対応コンテンツ差を考えると、VR初心者は絶対に MetaQuest 2 を選択すべきです!
男の子としては気になる『DMM VR動画プレイヤー』も、Picoストアにはありません…。
【2023/12/21 追記】
Picoストアにも「DMM VR動画プレイヤー」が追加されました
コントローラが無くても操作が出来る「ハンドトラッキング」
前の2つと比べると、少しオマケな要素です。
「ハンドトラッキング」は「コントローラが無くても Quest を操作できるよー」という機能です。
「コントローラーを使わず、自分の手でゲームに影響を与える」という体験は、今までにないゲームの進化を感じさせます!
Quest2にもPico4にも「ハンドトラッキング機能」があるのですが、Pico4は対応アプリが少なく、ほとんど活用されていない状況です。
ハンドトラッキングをいろいろ体験するなら、Quest2一択です!
Meta Store で配信中の「ハンドトラッキング」に対応しているコンテンツを一部ご紹介します!
これらのコンテンツは、全て無料で配信されています!
Magic Keys
Tiny Castles
Maestro: The Masterclass
ハンドトラッキングで遊ぶと、仮想世界への没入感が段違いです!
それでも Pico 4 が向いている人
MetaQuest 2 をオススメしている大きな理由は、MetaQuest 2、Pico 4それぞれの専用ストアで購入できるゲーム・アプリの差です。
主な目的が「パソコン用のVRゴーグルとして使用」の場合、それぞれ専用ストアではなく、Steamでゲーム・アプリ購入することになります。
Steamを中心に購入するのであれば、MetaQuest 2 も Pico4 も関係なくなるため、初期状態で「重心バランス(付け心地)」の良いPico4は有力な選択肢です。
ただQuest2とは価格差が約1万7千円あるため、「Quest2」+「交換ストラップ」でQuest2の重心バランスを改善する方法も有力な選択肢の1つしょう。
MetaQuest2と比較したときのPico4のメリットは、次の通りです。
- 視野がQuest2より広い
- 初期状態で重心バランスが良い
- 単眼カラーパススルー対応(⇒立体感が弱い) ※Quest2は白黒パススルー
- Picoは動画コンテンツに力を入れている
- メタストアには存在しない「TikTokアプリ」がある
Picoの体験する動画「インタラクティブビデオ」。
Questにも触れる動画Touchlyがあるが、ストーリー性の有無が違う
上記のような点に惹かれる方は、Pico4を選択しましょう!
遊びたいコンテンツがある方を買おう!
次世代のゲーム機が発売されるときには、ユーザー間で「どちらかが優れているか」を争う流れが必ず起ります。
そんなときに必ず言われるのが、次の言葉です。
「遊びたいゲームが出る方」を買え
MetaQuest 2 に「Pico 4 には無いタイトル」が数千あろうが、それらに興味がなければ何の価値もありません。
もちろん、「Pico 4 にしかないタイトルが遊びたい」のであれば Meta Quest 2 を選ぶ理由なんてありません。
もし MetaQuest 2 が気になるけど、いきなり何万円もするVRゴーグルを購入するのは勇気がいるという人は、「VRがどういうものか」をレンタルなどで体験してみるといいでしょう。
VRのスゴさは、体験しないと分かりません!
MetaQuest 2 のレンタルについては、以下の記事で詳しく解説しています!
また、VRでどんなゲームが遊べるか知りたければ、さまざまな記事でおすすめのVRゲームを紹介しています。
基本的にはメタストア配信のゲーム・アプリを中心に紹介していますが、「SUPERHOT VR」や「Real VR Fishing」などPico 4 でも遊べるゲームも多くあります。
目的に合ったVRゴーグルを買って、よきVRライフを送りましょう!
あなたが VRの世界 にやってくるのを待っています!
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